心神喪失者等医療観察法と障害者雇用率制度

健康
この記事は約4分で読めます。

狂鬼人間

1970年、円谷プロダクションが制作したTV番組「怪奇大作戦」の欠番となった作品です。
「キチガイ」等差別用語も出てきますが、その用語自体が当時、問題とはされていません。当時の社会情勢や法令を考慮してご覧ください。

 現在では、治療処分が適用されるため、「狂鬼人間」のような刑法第39条により治療を受け、完治したら無罪放免などのようなことはありません。
 厚労省のサイトに詳しいことが書かれています。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/sinsin/gaiyo.html

 但し、運用を乱用・悪用されたら、どうしようもないので、
『狂鬼人間』と同様の状態、『キチガイを野放しにする』ことになります。

障害者雇用率制度

 常時従業員数が43.5人以上の事業所に対して、2.3%以上の障がい者を雇用する義務が課せられています。従業員数が50人だったら、1.15人なので2名雇用しなければなりません。
 いくら助成金がもらえるからと言って、簡単に障がい者雇用ができるでしょうか?
甚だ疑問です。助成金欲しさに障害者を雇用する悪徳事業所があってもおかしくはありませんし、水戸パッケージ(旧アカス紙器)のような知的障がい者を雇用するが、虐待する事業所もあり、裁判にもなった事件もあります。
 障がい者を雇用するにもそのひとにやってもらう仕事があれば良いのですが、やってもらう仕事もなく助成金目当てとなると、何もさせないようになります。なにもさせずにいるのも”拷問”ではないでしょうか。『何もしなくていいからそこにいろ!』となりますから、手錠や鉄格子のないところでの禁固刑と同じ状況下に障がい者をおくことになります。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
不適切な表現が含まれておりましたので、訂正します。
 『何もさせない。何もしなくていいからそこにいろ!』
というようなのも
 『ハラスメント』
となります。

 障がい者を雇用すれば、助成金がもらえるからいいぞ!

は、誤りです。

 障がい者雇用率は、常時従業員数43.5人以上の事業所に対する義務ですから、それに満たない零細企業には義務はありません。そういった小さな会社でひとりでも障がい者を雇用しているとしたら、その事業所の方々の理解と手厚い協力があろうと察します。~超優良企業~
厚労省のサイト:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/page10.html#15

 常時従業員数1,001人以上の大企業ともなれば、23人以上雇用しなくてはなりません。この人数であれば、1部署となります。デスクワークやDMの発送などの業務をおこなう部署を設けるとか本業以外のハウス栽培の農業事業を手掛けるなど企業規模の大きさにより、やれることが多いようです。

いくら義務とは言っても

 いくらハローワークからの指導があるとはいえ、できないことはできない。障がい者にやってもらえる仕事がなかったら、雇用できない。その分、お金を支払えば良いです。そのお金が助成金の一部になるのですから、『お金は天下のまわりもの』と言えます。

 障がい者を雇用すれば良い事ばかりではないので、できないと判断したら、固く断れば済みます。『その分、お金を支払いますから、授産施設への助成金にしてください。』と言えば、法令上問題がないはずです。それでも、強制されたら・・・

 『法令を盾にした暴力だ。弱いものいじめ以外のなにものでもない』

企業に頼り過ぎでは?(他者依存では?)

 これも他者依存ではないでしょうか。なんでもかんでも民間企業に押し付ければ良い。というものではないのではないでしょうか。
この社会で働くのはなぜ苦しいのか 単行本 – 2019/10/21 樫村 愛子 (著)
臨床社会学ならこう考える 生き延びるための理論と実践 単行本 – 2009/11/24 樫村愛子 (著)

タイトルとURLをコピーしました